2007 年 6 月 27 日
自然への畏敬
昨今の私たちの生き様を見ていると、人類のおごりを感じます。そろそろ人間中心の考え方から自然への畏敬、畏れを持つ時が来たのではないでしょうか。私たちが自然を守るのではなく、私たちが自然という環境にお世話になるのです。
地球環境を守ること、その方策として省エネを叫びながらも、例えば自動車です。1車種あたりの燃費は上がっても、車1台あたりの燃費は決して良くなってはいません。1台あたりのエンジン排気量は増大しているからです。かつて高級車の代名詞だった「3ナンバー」は、今や当たり前。「5ナンバー」の車を探すほうが難しくなるほどです。私のところに来る車のダイレクトメールも、3500cc、4500ccのものがほとんどです。また、いくら燃費の良い車を生み出しても台数が増えることで、環境への負荷は確実に悪くなっています。
最近注目のハイブリッド車でも、地球に優しいなどということは決してありません。車の製造、燃料消費にかかる環境コストを考えたら、ハイブリッド車だからといって、環境に負荷を与えないなどということはないわけです。車に乗らないこと、どうしても移動しなければならないなら公共交通機関を使う、そのほうがずっと環境に良いはずです。
他にも、たった数パーセントの化石燃料をバイオ燃料に変えたところで、地球に優しいガソリンなどあるはずもないのです。新しくできるショッピングセンターは、煌煌とした照明を点しながら深夜営業しています。国と国とのCO2の排出権取引などは、人類の考え出した理屈の上の方便に過ぎません。環境を守るためには、何はともあれ温暖化の原因となる各種物質の絶対量を劇的に減らさなければならないはずです。それは私たちの考え方、生活を劇的に変えることを意味します。
私たちには、そろそろ覚悟を決めなければならない、その時が来ているのではないでしょうか。今までと同じ生活をしていてはいけない、豊かさとは、幸せとは、真剣に考え直さなければならない、その時が。
代表
関根健夫( 昭和30年生 )