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ブログ

2007 年 11 月 30 日

仮説を立てよう

 話をまとめるためには、序論、本論、結論の順に組み立てるとよい。
 まず主張したいこと、言いたいこと、結論を先に言うこと、これが序論である。次になぜそのことを言いたいのか、主張の根拠は何かを説明すること、これが本論。最後にもう一度主張を繰り返し確認すること、これが結論である。この場合の序論と結論は基本的に同じだが、序論での主張は本論で根拠が明かされない限り、また証明されない限りは仮説といえる。

 つまり、意見を表明するということは、こういうことが言えるのではないか、こういうことは大切ではないか、という仮説が出発点だということだ。社会でさまざまな事象に出会うとき、自分が直接に関わったわけではなくてもさまざまな事象を見たり聞いたりするとき、このことはこうではないかと意見を設定することは大切な出発点だということである。
 とりあえず私はこう思う、とりあえずこういうこととしてみよう、と心の中でつぶやいてみることだ。そして、なぜならば‥‥‥、との後に自分なりに考えてみる。その過程が意見や考えをまとめるということである。つまり、仮設がなければ人は物事を考えもしない。あるいは考えることのチャンスを失うということだ。反対に、仮説を立てることで考えるチャンスをものにできる。

 仕事の場でも、意見をまとめて言え、といわれると身構えてしまう。たとえ自分なりにまとめた意見でも、上司の反論が予期されるからだ。とりあえず仮説ですが、というニュアンスだったらもう少し気軽に言えるのではないだろうか。上司や職場もざっくばらんにものが言えると良い。それから考えをまとめさせる環境をつくる。技術者も事務職も、“ここをこうすれば‥‥‥、なぜならば‥‥‥”と考えることで自分を生かすことにもなる、自分の存在意義も変わるだろう。


代表

関根健夫( 昭和30年生 )