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2011 年 6 月 27 日

本当に必要なことをしよう

 高速道路の割引き、上限1000円設定が終了した。このことは以前にも書いたが、二代前の政権がほとんど思いつきで決めた愚策だと、私は思っていた。

 一部の観光地ではお客の減少を懸念し、一方で一部の交通機関ではお客が戻ってくるのではないかと歓迎されているようだ。テレビのニュースでは「1000円だから遊びに来ました」「もう、これからは来られません」などという家族でレジャーに来た観光客へのインタビューを流していた。
 高速道路の料金が1000円だから遊びに行く、3000円なら行かないとは、何とも愚かしい。家族でのレジャーは、レクリエーションであり、子どもに対する家庭教育である。いや、その行為そのものが家庭そのものである。であるからこそ、1000円か3000円かの問題ではないのである。
 その家族にとって、そのレジャーが必要な行為であれば、いくら金がかかっても行けばよい。必ずしも必要でなければ、安くても行く必要はない。いや、行ってはいけない。不必要な行為を惰性で行うことなどは教育にならない。

 社会が豊かになり、我々は本当に必要なものと、単に欲しいものとの区別がつかなくなってしまったようだ。もちろん、私自身も人に言えた義理ではないが。それでも、どこかでメリハリをつけないといけないと思う。

 エネルギーもそうだ。電気があるから使う。使うからそれに見合うだけの設備を作り、発電する。結果として、巨大な社会的投資をしてきたのである。その一部が不具合を起こすと、やれ電気が足りないとなるが、果たしてそうか。
 確かに、電気を使わなければならない産業や必要に応じて100%供給されなければならない、例えば医療機関や一部の産業もあるだろう。しかし、一般家庭を始めとするいわゆる民生需要については、30%くらいは十分にカットできる。

 震災の影響か、この春以降、二世帯住宅の需要が高まっているという。すだれや扇風機などの売れ行きも好調とか。東京では6月に入って、通勤する男性のネクタイ姿がめっきり減った。結婚相手を探す相談所も、このところ大盛況だという。災害時に一人では不安だということだろうか。結婚して家庭を持つのか持たないのか、それは各人の自由だが、あらゆる意思決定は主体的に行いたいものだ。ムードに流されてはいけない。

 実にくだらない話だが、最近、休肝日を増やした。かつては毎日のように晩酌をしていたが、お酒を飲む日、飲まない日を決めた。飲む日は目安を立てて、お酒に合う雰囲気、料理をイメージする。飲まない日は、お酒を飲まない雰囲気、料理をイメージする。それもまた楽しいことだ。

 本当に必要なら、あらゆる負担を受け入れてもそうすればよい。不要なら、負担がなくとも勇気を持ってやらないことだ。それが人の幸せにつながる。

代表

関根健夫( 昭和30年生 )