2012 年 10 月 31 日
神様の贈り物 - 突然の休み
今年の2月、カナダにスノーボードをしに行く予定だったが、直前のぎっくり腰で断念したことは、先のこのブログにも書いた。結果、平日に久しぶりに休みを取ることになり、平日の映画館、ホテルのレストラン、観光地を垣間見られたことは、ある意味でいい経験をした。
先週と今週も、研修の予定が一部キャンセル、延期になった。平日にぽっかりと予定が空いてしまった。以前の私だったら、悔しい思いをたぎらせ、意地でも出張して営業に走るところだが、突然の日程の空きは、休暇と自宅作業と決め込み、原稿書きに勤しんだ。雑誌の連載を2件もち、単行本の執筆依頼も来ていて、原稿の提出が迫っている状況では、ありがたい時間が確保できた、という見方もあるかなと。
今後、このような時間を「神様の贈り物」と称することにした。
休暇だ、自宅作業だといっても、原稿書きは朝から晩までやってはいられない。また、文章というのは、気持ちが乗っているときはスラスラと頭から出てくるものだが、気持ちが乗らないとちっとも進まない。書いたものも駄文であると、ますます気がめいる。
そこで、ここ数日、まずは朝から原稿を書き、昼過ぎには違う作業をすることにした。そこで、今回は、午後3時ごろから人に会うことに時間を当てた。
詳細は書かないが、今回お目にかかったS氏は、ある会社でかつて、私の研修担当をしてくれた方である。彼は、仕事上の問題に悩み、人の紹介で私の著作を買っていただき、その著者が関根だということで、懐かしさから事務所に電話をくれたのだ。
20数年振りの再会に、当時の懐かしい話、今の仕事の苦労、転職を考えたこと、それでも今の事業に誇りを感じ、定年まで勤める決心を固めたことなどを伺い、こちらも近況を話し、大いに語りあった。
彼は、話の途中で、何度も「電話してよかった」と言ってくれた。私も、偶然とはいえ私の本を読んでいただいたことが、このたびのきっかけになったことを思うと、その偶然への感謝の気持ちを何度も口にした。最近は、特にお酒を飲むと話がくどいのであるが。もし、彼が他の著者の本を買っていたら、今日の出会いはなかったわけだから、やはりこの再会は不思議だとも。
最後は、当時、その研修に関わった方々をも交えての再会を約束し別れた。
2日や3日の作業で、本の原稿が劇的に進むわけではないが、原稿作業を整理し確実に進めていくにはよい時間が得られたと思う。そして何よりも、昔の知己に会うことができた。まさに「神様の贈り物」であった。
彼の会社の事業は、まさに今、苦しい立場に置かれているが、現代社会になくてはならない事業である。誇りをもって励む姿に静かな感動を受けた。どうして差し上げることもできないが、心の中で多いにエールを送りたいと思った。
代表
関根健夫( 昭和30年生 )