2015 年 3 月 12 日
ANA その3 - 皆が頑張る会社
先日、神戸空港から羽田空港への移動に、ANA414便を利用した。神戸から東京への移動は、時間の関係でスカイマークを利用することもあるが、この日は仕事が16時台に終わるので、いつものとおり私のファーストチョイス、ANAであった。
飛行機に搭乗してしばらく、右前方を見ていると、スポットの前方に数人のグランドハンドリング担当と思われる社員が整列しだした。そろいの防寒服を着ているので、技術系の社員だろうか。一列に並んだ6人は、それぞれ手に大きなぬいぐるみを持っている。ピカチュウやその他のポケモン(ポケモンは500種類以上いるので名前は分からない)、それを掲げて手を振っている。飛行機が動き出すと、若い人の笛の合図で深々と頭を下げた。
飛行機がトーイングカーに押されて後進し、左に曲がってスポットを離れると、彼らは飛行機の左側に移動、整列し、また大きく手を振る。
気が付くと、隣のスポットには、ソラシドエアの沖縄行きにお客さまが搭乗中。(ソラシドエアは、旧スカイネットアジア航空で、2~3年前から全日空の支援を受け、共同運航をしているので、空港のお客さま応対、整備、グランドハンドリングは、全日空が請け負っている。)ここでも、全日空の他の6人がぬいぐるみを持ち、お客さまがボーディングブリッジを通るタイミングで、にこやかに手を振っている。満面の笑顔で、中には小さく飛び上がっている社員も。
そのことを、機上でチーフアテンダントに話しかけた。
私「先ほど、空港でグランドハンドリングと思われる若い社員が6人、一列に並んで見送ってくれましたね。あれは、会社としてするようになったのですか。」
CA「えっ、本当ですか。」
私「ええ、全員が、ピカチュウなど、大きなポケモンのぬいぐるみを持っていましたよ。」
CA「知りませんでした。私も見ればよかったわ。」
私「では、あの社員は、自主的にやったということでしょうかね。」
CA「そうだと思います。神戸空港の社員、頑張っているって、社内でも評判なのです。」
自分たちが整備し、荷物を運び入れた飛行機に乗って自宅へ帰る、旅に出かけるお客さまに、精いっぱいのお見送りをしたいということで、どうやら自分たちで始めたことらしい。微笑ましいし、搭乗している客としても、ほのかにうれしい。
ずいぶん前になるが、ボーディングブリッジを操作する社員も「ご搭乗、ありがとうございます。」と、お客に挨拶をするようになった。初めは驚いた。最近はライバル会社の社員もあいさつをするが、これも、他社より早かった気がする。今でも、他社より元気がいいし明るい。
皆が、それぞれの持ち場で頑張る、お客さまに何ができるかを考える、しかもノリがいい。そういった社風が、この会社にはあるのだろうと思う。社員数が1万人を超える巨大企業としては、素晴らしいことだと思う。
以上のことを、お客さまの声を受け付ける係に、HPからメールで提出した。もちろん苦情ではなく、素直にうれしかったことを、感想として書いた。返信不要としたが、すぐに返信が来た。こういったレスポンスの良さも、この会社らしさだろうか。
これからも、私のファーストチョイスは、ANAだ。
代表
関根健夫( 昭和30年生 )