2019 年 9 月 19 日

デュークエイセス　その２　－　谷道夫さんに会いました

　デュークエイセスは、２０１７年に解散し歌手活動の幕を下ろした。１９５５年のデビューから６２年の歌手活動だった。その間、メンバーは何人か変わっているが、通算して活動をしたのは谷道夫さんである。メンバーの中では比較的背が低く、いつもにこやかな親しみやすい印象の方である。この方が宮崎出身ということで、私の会社の顧問税理士事務所のＭさんが同郷で知り合いだという。もっとも、谷さんは８０歳代で、Ｍさんは私より年齢が下だから直接の知り合いというより、先代の税理士の先生の時代から始まっていて、今は谷さんの税務申告などのお付き合いがあるのだという。

　私がデュークエイセスのファンであったことから、軽い気持ちで機会があれば会いたいと言ったところ、わざわざ連絡を取ってくれて、この度実現したのだ。谷さん、奥様、二人のお嬢さんとともに、Ｍさんとその事務所の税理士先生、ご友人と９人の居酒屋での懇親会であった。Ｍさんの好意で私は谷さんと同じテーブルになり、お酒を飲みながらゆっくりと懇談できたのが大いに嬉しく、幸せなひとときであった。
　６２年も歌手として第一線で活躍された氏は、かくしゃくとされ、かつテレビで拝見したとおりのにこやかで穏やかな方で、立ち居振る舞い、会話が上品、高ぶらず、親しみやすく私に接してくださった。私は子どもの頃に憧れた方を身近に、本当に嬉しいひとときであった。

　谷さんは、大学で同好会に入ってコーラスを学び、謙遜もあると思うが、サラリーマンより儲かりそうだと音楽の道に進まれたという。もちろん、本質は音楽を愛し、音楽で人々を幸せにするという思いだろう。様々なジャンルの歌を歌い、一時は多くのコマーシャルソングやアニメの主題歌も担当されたそうだ。私たちはその歌手がデュークエイセスであるかどうかは分からずに、実はなじみの曲も多い。
「光る光る東芝、回る回る東芝、走る走る東芝、歌う歌う東芝、……」この東芝のコマーシャルソングは、当時あまりにも有名だ。他にも、ビールやコーラなど、それは数多いという。

　私どもが少年時代のヒーロー漫画も多くがデュークエイセスである。
「ビルの街にガオー、夜のハイウェイにガオー、……」
「月光、月光、忍者部隊、……」
　私がその話をすると「あの時は、何でもやったなあ」と谷さん。娘さんから「○○社の歌がよかったよね」と。私はその歌は知らなかった。

　谷さんの奥様も明るい気さくな人柄で、実に楽しい方であった。谷さんが「ほら、また、君はいつも会話の中心にいる」とおっしゃり、「気をつけなさい」と言いたいのだろうが、そんな奥様を笑って見ていた。
　後日、Ｍさんからのメールで、谷さんも大いに楽しかったようで、実は皆さんのために１曲歌いたい気分だったのだが、会話が盛り上がり言い出せなかった、是非また誘ってくださいとのコメントが来た。
　私にとっても、人生の思い出に残るひとときであった。

代表