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2020 年 3 月 5 日

新型コロナウィルス騒動に思う その2 - マスコミ報道を疑え

 コロナウィルスのニュース報道が相変わらず盛んだ。政府の発表や方針、それを伝えるニュース報道に対して「それは違うぞ」などとあえて反対する行動を起こすほど私は暇ではないので、心から賛意をもっているわけではないがおとなしく聞いて従っている。政府の方針に従い、当社の社員には心配なら休んでも良いし時差出退勤も認めることとした。幸いにも私が講師を務める今週の講演、研修は大阪、南相馬とも日帰りで実施。中止になってはいない。ありがたいことである。来週以降はいくつか中止になっているので、明らかに収入ダウン。これは痛い。

 私はテレビのニュース番組が好きである。毎日好んで良く見る。
 私も通勤に使うJR京浜東北線の車内で咳をした若い女性が、中年の男性から「あっちの車両に移れ」などと誹謗されたという。結局この女性は電車を降りたらしい。韓国では日本人の若い女性が見ず知らずの女性から「コロナ」と呼ばれ暴行を受けたという。そんなあきれた状況もニュース報道で知った。
 前回のブログでも述べたが、冷静に恐れる必要がある。冷静さを失った人は見苦しい。それ自体が非道徳、時には犯罪だ。

 しかしながら、最近のニュース番組事態に時にあきれるものがある。つい先日も、ある番組で中国保健当局からの発表を知らせていた。数字はうろ覚えだが、大体こんな話だ。
 今回のコロナウィルスで亡くなった方の割合について、
 循環器系に持病のあった方が死に至ったのが、約13%(1位)
 心臓に持病のあった方が、約8%(3位)
 呼吸器系に持病のあった方が、約7%(5位)
 アナウンサーの言い分は「呼吸器系が意外と低いですね」というものであったが、同時に彼はこう言った。「でも、循環器系と心臓病は、同じ血液に関する病です。これが合計20%を超えているわけですからやはり怖いですよね。」
 はっ?あきれた。
 呼吸器系または心臓に持病のある人の合計割合は(13+8)÷2、10.5%だろう。するとなにか!アルコール濃度30%のお酒と、アルコール30%濃度のお酒を足せば、その濃度は60%になるのか。どう考えても30%のままだろう。小学生レベルの算数である。そうなるなら私は家で毎日混ぜるぞ。
 この報道では、両方に持病があった場合の割合のデータは出ていないのだから、そこを語ることはすべきではない。また割合を算出した際の母数が不明なので、この数字を冷静に評価することには無理がある。優秀な学校を出ているのだろう東京のキー局のアナウンサーが、こういう理屈を分かっていないはずはない。とすれば、そこは会社の体質か?マスコミ報道の煽りの姿勢を疑うしかあるまい。

 もう一つ。別の番組。「WHOが衝撃の発表をしました。」との切り出しでのアナウンス。
 マスクの着用はすでにウィルスに感染している人が他人に広げないことについては効果があるが、感染していない人がそれを避けることについての効果は限定的だという、WHOのある学者の記者会見であった。これもそう。まずはWHOの公式見解かどうかが報道されておらず不明。おそらくは、ある幹部の一人の意見としての発言であろう。
 だいいち、マスクをしたからといって感染リスクはある。100%防げるわけではない。「効果は限定的」は常識中の常識。当たり前の話である。何故これが“衝撃の発表”なのか。私には理解できない。私は季節性インフルエンザに対しても、基本的にマスクをしない。うっとうしいし、私のイケメンを隠すなどもったいない。したほうが良いことはそのとおりだが、マスクのリスク軽減効果はほぼ5%と考えているからだ。それほどリスクを下げる効果があるとは思っていない。以前のブログにも書いたが、15分に1回の割合で少量の水を痰を切るように飲む、このこの効果は80%と思っている。

 ニュース番組好きの私だが、こういった一部の報道には腹が立つ。若いアナウンサーの不勉強、非常識。いや会社の姿勢か。マスコミの報道は大切であるからこそ良い意味で申し上げる。報道を疑おう。

代表

関根健夫( 昭和30年生 )