2022 年 11 月 20 日
あおいちゃんを救う会 ― 若いご両親を応援したい
私は子どもが好きである。若い頃から子どもを見ると微笑ましい気分になる。学生時代には子ども会の世話役のボランティアや児童館でアルバイトもした。自分の娘も生まれたときから猫かわいがり状態、今でもまさに親バカ、それを自信をもって地でいっている。
時々、こんなニュースを目にする。乳幼児の臓器移植手術である。探しているわけではないが、興味があるから気づくのかもしれない。
先日のテレビの報道で「あおいちゃんを救う会」を知った。この子はまだ1歳、生まれてからずっと入院しており、すでに4度の心臓手術をしている。幼い体にはペースメーカーや輸液のチューブが痛々しい。この子がこの先、生きる手段は心臓移植しかないのだそうだ。
子どもの臓器移植は日本でもできる手術なのだが、現実には乳幼児の臓器移植は我が国ではほとんど行われていない。そのことについてのコメントはここではしない。
この度、アメリカの病院がこの子の受け入れを表明してくれたのだという。もちろんそこに行ったからといって必ずしもドナーが現れる保証はないのだが、ご両親はこのことにチャレンジしたいというわけだ。
この病院に行って手術を受けるためには、5億円3000万円が必要なのだという。ついこの間までは3億数千万円だったそうだが、相場が円安に振れたので1.4倍くらいかかってしまうのだ。海外での臓器移植は2~3億円ほどかかるという印象があったが、円安はここにも辛い現実を突きつけている。
私は以前からこういうニュースに接すると、寄付をすることにしている。自分が子どもを持った頃からだ。
あるとき寄付をしたその後に、ご両親から「間に合わず、亡くなりました」とのお礼状をいただいた。自分の子どもが亡くなってもなお、お礼の手紙を出された親の思いはいかばかりであったか。私は泣いた。
また、こういったご家族には誹謗中傷も少なくないのだという。あるご家族の場合、テレビで取り上げられたことで寄付金額も増えたが、自宅には「このようなことをすべきではない」などと批難の電話がひっきりなしにかかってきたという。人の生死にはいろいろな思いもあるだろうが、自分の子どもの命を助けたいという思いは親として当然のことだろう。そのことで広く社会に救いを求めたとしても、そこに悪意や甘えはない。よほど許せないのなら、勝手にしろと無視すれば良いだけなのであって批難の電話やメールなどすべきではない。
このようなニュースに接すると、またある言葉を思い出す。以前にこのブログでも書いたが、私には比較的身近に人格者と思う人が二人いる。一人は父の上司であった横江芳二氏、もう一人は鎌倉に住んでいらした町田宏先生である。お二人ともが共通でおっしゃっていたことがある。
「若い人が頑張っているのじゃないか。よほどのことがない限り、それを見守って応援してやればいい。それが上の世代の役目だよ。」と。
私はあおいちゃんのことをたまたま知ったにすぎない。でも、この子が助かることを心から願うし、この子のご両親や救う会を運営している方々を見守って応援したい気持ちである。
お気持ちがあれば、是非ホームページをご覧いただきたい。
https://ao-sukuukai.jp
代表
関根健夫( 昭和30年生 )