2024 年 3 月 12 日
加山雄三氏に会ってきました ― ファン歴59年目の集大成
加山雄三氏が2022年にコンサート活動からの引退を決め、9月に東京フォーラムでラストコンサートを行った。その年の紅白歌合戦出演を最後に人前での歌唱を終えた。前後して6月には西伊豆町にある加山雄三ミュージアムも閉館した。ミュージアムでは加山雄三の絵画、鉄道模型のコレクション、音楽、映画の記録展示、グッズの販売など、氏に浸れる聖地のような場所だった。
そのことがあってか7月、銀座に加山雄三ギャラリーがオープンした。2024年までの2年限定ではあるが、絵画の常設展示、かつて愛用していたピアノやギター、ミュージックビデオの上映など、ファンとしてはありがたい場所ができた。歌手活動はやめられたが、絵画はほぼ毎月のように新しい作品が並んでいる。
私は毎月そこに伺って、小学校4年生「エレキの若大将」からの思い出、妻や家族への愛に浸っているのである。
ギャラリーを運営しているのは長女の真悠子さん。彼女は俳優、梓真悠子として活動していたが、今は加山さんの絵やグッズ販売を手がけている。そこへ私が毎月伺うものだから客として親しくなり「父が○日に来ますよ」といった情報がいただけるようになった。
加山さんが来られる日は、取材や打合せもあるが、その日は絵画(原画)を購入した人向けのサイン会なのだそう。私はこれまでも版画(複製画)は購入していたが、そういうことならと何年も憧れ続けてきた加山雄三作の原画の購入を決め、晴れて私もサイン会に参加できることになったわけだ。
そのことを家内に話したら半ばあきれ顔、娘の一人が異様に喜んでその子どもを連れて家内と4人で伺ったという次第である。
来ている客は私どもを含めて数組。いずれも加山雄三ファン。一人の男性もいれば夫婦、家族連れの人も。1歳の子ども連れは私どもだけだったので、加山さんも表情を崩して何度も声をかけ握手をしてくれた。
私も、若大将シリーズを見て建築家に憧れた話、「この愛いつまでも」という本を読んで今の家庭がある話、普段身に付けている時計は加山さんと同じセイコークロノスである話、ケネディハウスのライブは何度も行ったという話、半ば興奮して直接話ができた。初めての経験。
ファンといってもマニアではない。大人になってからコンサートは年に1回程度、全国のコンサートを追っかけたわけでもない。CDは概ね持っているがすべてのグッズを買いそろえたわけでもない。キャプテンコースト加山スキー場や加山雄三ミュージアムにも何度も行っていたが数十回というレベルではない。でも小学校4年生以来ファン歴59年目。長く念じていれば良いこともあるよ、という神様の贈り物だった。
代表
関根健夫( 昭和30年生 )